鍛錬
人は自分の仕事に対して、さらなる向上をする為にいろいろな知識を学び、追求し、いつかは極める段階に登りつめたいと努力して行きます。
その道のりに於いて、私の場合、宮本武蔵の“五輪書”を教科書としています。
内容は難解な書物ですが、自分なりに解釈し、思考のヒントを得ることが出来ます。
この書の中で一番大事にしている一節が、「己を磨き続ければ、自在な境地へと達する」です。
この己は私の場合、生き方とスペシフィックですが、今回、生き方は触れずにスペシフィックについて述べたいと思います。
スペシフィックに携わり30数年経った今も、極める為の道はまだまだ長く続くことでしょう。
「真実は体験の中に存在する」と私は思っています。
過去の固定観念、価値基準にとらわれず、変化させながらその時の真実を捜し、鍛錬を重ねています。
《術者側の話》
身体の中には、調整能力・適応能力が備わっていますが、あえて外から微調整(Fine Adjustment)を加える意味があるのか。
それは、身体の機能が低下した時に必要となります。
その手助けとなるのがスペシフィックの微調整です。
既に受けられた方はお分かりの様に、施術(微調整)はほんの一瞬で終わり、とてもソフトなやり方です。
頸椎の変位(ズレ)は人それぞれで、24通りのズレ方があります。
まず、その24通りの中からその人のリスティング(変位)を捜し出し(上下・左右・回旋のズレ他組み合わせて)適格にFine Adjustment(微調整)を行います。
これはあっという間に終わる動作の為、いとも簡単に思えるかも知れませんが、術者にとって、かなり身体に負担のかかる作業ではあります。又、24分の1のリスティングを見いだす検査も触診の為の感覚をみがき、精神の安定と集中力が必要となります。
より上質な技術を提供する為、私が毎朝必ず30分~60分かけて行っているトレーニングがあります。
身心共に安定した状態を維持するためには、毎朝のイメージを持った練習、鍛錬が不可欠です。
その為に“五輪書”は重要な手本となっています。